2010.03.15 Monday
身内の争いは醜い。ヘブライ聖書に見る身内の争い第1号。Right of First Refusal
ヘブライ聖書で見られる身内の争い第1号というか第1話は、ユダヤ人の始祖であるアブラハムとその甥のロトとの争いである。
争いの発端はそもそも二人が金持ちになったことである。金持ちになったと言っても、自分達が汗水たらして働いて金持ちになった訳ではない。本書第●●ページで述べたように、アブラハムとその妻サラがエジプトに行ったら嘘をつこう、サラのことを自分の妹だと言おう、そうしないと略奪婚の恐れがあると言って、嘘をつき通した。そこでエジプトの王ファラオは“妹”を何とか娶ろうと大変な贈り物をした。牛やら馬やらロバやらである。そのお陰でアブラハムとハブラハムと行動を共にしていたロトの二人が大変裕福になった。いわばフロックである。汗水たらして働いたものではない。嘘の産物で金持ちになった。
人間は汗水たらして働いたものでないと必ず身内の争いが起こるというのがこのヘブライ聖書の教えである。
案の定アブラハムとロトとの間で争いが起こった。お互いの家畜が一つの土地の草を奪い合ったのである。とすると、家畜の番人であるシェパード達もアブラハム派とロト派とに別れて争いが始まった。下手をすると、叔父と甥との間の殺し合いに発展しかねない。
ここから先がアブラハムのえらいところだが、だからこそ神に気に入られたのであろうが、アブラハムがロトに向かってこう言った。
「さあ、ここで二手に分かれようや。お前が左の方の土地を取ると言うなら私は右を取る。お前が右の方の土地を取ると言うのなら、私は左の方の土地を取る。どちらでも好きなようにしろ。」
と言ったのである。これがいわゆる法律用語で言うRight of first refusalである。紛争当事者の相手に第一次選択権を与えるというやり方である。実はRight of first refusalという概念はこのヘブライ聖書のアブラハムとロトの記述の箇所からローマ法に受け継がれ、現在のコモン・ロー及び日本法にも影響を与えているが、その箇所というのはGenesis創世記第13章第1節から18節までである。
ウィズダムに富んだアブラハムはRight of first refusalを甥のロトに与えることにより、下手をすれば血みどろの叔父と甥との間の骨肉の争いになる局面で素晴らしい解決方法を見事に示したのである。
爾来、Right of first refusalというのは最もうまい紛争解決の方法であると言われている。だから、現代の法律で起案される企業と企業の間の合弁事業契約などでも、紛争を解消する場合にRight of first refusalを与える、などという規定が設けられる。Right of first refusalの起源はヘブライ聖書のこの箇所にある。
もう一つ、この箇所は汗水たらして稼いだ金でないと必ず争いや不幸の元になる、という教え。そして、叔父と甥に見られるような親族間の争いはヘブライ聖書の昔から、しかもユダヤ人の始祖アブラハムの頃から絶えないものである。つまり、肉親は仲良くするに越したことはないが、一方肉親の間の争いというのは絶対に絶えない、ということを教える。肉親の間こそ非常に注意をしなければいけない。弁護士歴40年の筆者の数々の紛争の代理人となってきた経験から言ってもそうである。
汗水たらして得た金でない金が入ってくる時、そして親族同士の争いになる時、これは弁護士としての40年の経験から言うと、親が子供の為に財産をタップリと残してやった時である。私が知る限り、100%に近い確率で骨肉の争いに発展している。親は子供のためを思って一生懸命財産を残そうとする。子供が一人ならいいけれども、いや一人の場合ですら子供と母親との間で争いが起こる。まして子供が複数いると100%に近い確率での争いが起こる。財産を残すのが良いのか、争いの種を残さないのが良いのか、それは親の選択である。アブラハムはこのヘブライ聖書で見る通り、財産を取らないという選択をした。そこで神はウィズダムを持った賢い奴であると考え、アブラハムをユダヤ人の第一号としたのである。
争いの発端はそもそも二人が金持ちになったことである。金持ちになったと言っても、自分達が汗水たらして働いて金持ちになった訳ではない。本書第●●ページで述べたように、アブラハムとその妻サラがエジプトに行ったら嘘をつこう、サラのことを自分の妹だと言おう、そうしないと略奪婚の恐れがあると言って、嘘をつき通した。そこでエジプトの王ファラオは“妹”を何とか娶ろうと大変な贈り物をした。牛やら馬やらロバやらである。そのお陰でアブラハムとハブラハムと行動を共にしていたロトの二人が大変裕福になった。いわばフロックである。汗水たらして働いたものではない。嘘の産物で金持ちになった。
人間は汗水たらして働いたものでないと必ず身内の争いが起こるというのがこのヘブライ聖書の教えである。
案の定アブラハムとロトとの間で争いが起こった。お互いの家畜が一つの土地の草を奪い合ったのである。とすると、家畜の番人であるシェパード達もアブラハム派とロト派とに別れて争いが始まった。下手をすると、叔父と甥との間の殺し合いに発展しかねない。
ここから先がアブラハムのえらいところだが、だからこそ神に気に入られたのであろうが、アブラハムがロトに向かってこう言った。
「さあ、ここで二手に分かれようや。お前が左の方の土地を取ると言うなら私は右を取る。お前が右の方の土地を取ると言うのなら、私は左の方の土地を取る。どちらでも好きなようにしろ。」
と言ったのである。これがいわゆる法律用語で言うRight of first refusalである。紛争当事者の相手に第一次選択権を与えるというやり方である。実はRight of first refusalという概念はこのヘブライ聖書のアブラハムとロトの記述の箇所からローマ法に受け継がれ、現在のコモン・ロー及び日本法にも影響を与えているが、その箇所というのはGenesis創世記第13章第1節から18節までである。
ウィズダムに富んだアブラハムはRight of first refusalを甥のロトに与えることにより、下手をすれば血みどろの叔父と甥との間の骨肉の争いになる局面で素晴らしい解決方法を見事に示したのである。
爾来、Right of first refusalというのは最もうまい紛争解決の方法であると言われている。だから、現代の法律で起案される企業と企業の間の合弁事業契約などでも、紛争を解消する場合にRight of first refusalを与える、などという規定が設けられる。Right of first refusalの起源はヘブライ聖書のこの箇所にある。
もう一つ、この箇所は汗水たらして稼いだ金でないと必ず争いや不幸の元になる、という教え。そして、叔父と甥に見られるような親族間の争いはヘブライ聖書の昔から、しかもユダヤ人の始祖アブラハムの頃から絶えないものである。つまり、肉親は仲良くするに越したことはないが、一方肉親の間の争いというのは絶対に絶えない、ということを教える。肉親の間こそ非常に注意をしなければいけない。弁護士歴40年の筆者の数々の紛争の代理人となってきた経験から言ってもそうである。
汗水たらして得た金でない金が入ってくる時、そして親族同士の争いになる時、これは弁護士としての40年の経験から言うと、親が子供の為に財産をタップリと残してやった時である。私が知る限り、100%に近い確率で骨肉の争いに発展している。親は子供のためを思って一生懸命財産を残そうとする。子供が一人ならいいけれども、いや一人の場合ですら子供と母親との間で争いが起こる。まして子供が複数いると100%に近い確率での争いが起こる。財産を残すのが良いのか、争いの種を残さないのが良いのか、それは親の選択である。アブラハムはこのヘブライ聖書で見る通り、財産を取らないという選択をした。そこで神はウィズダムを持った賢い奴であると考え、アブラハムをユダヤ人の第一号としたのである。








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